投稿一覧
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思想・原則
バングラデシュの水の奇跡が悲劇に変わった理由と、インフラ最適配置の原則
1. 1.7億人の「奇跡」の裏側に潜んでいたもの バングラデシュは人口1.7億人を抱える国だ。 その水道事情を変えようと、1960年代後半からドナー主導で家庭レベルの浅井戸開発が始まり、1970〜90年代にかけて爆発的な普及を遂げた。安全な水へのアクセス率は... -
小規模水道
水道における「膜ろ過」の信頼性と、小規模水道が直面する「更新費用」の罠
1. 膜処理普及の原点――「対クリプトスポリジウム」の決戦兵器 1996年、埼玉県越生町で4,000人以上が集団感染した水系感染症の事例は、日本の水道行政に大きな衝撃を与えました。原因は、塩素消毒が効かない原虫「クリプトスポリジウム」でした。通常の浄水... -
思想・原則
バングラデシュの「壊れては作る」連鎖から学ぶ、日本の水道維持の限界。浄水方式の転換が「人手不足」を救う鍵となるのか
1. バングラデシュ「能力強化プロジェクト」の現場から 2014年から2019年にかけて、私はJICAの技術協力プロジェクトの一員として、バングラデシュ公衆衛生工学局(DPHE:Department of Public Health Engineering)への技術移転に携わりました。 バングラ... -
思想・原則
「千の丘の国」ルワンダで繋いだ水のバトン。
1. 「アフリカの奇跡」ルワンダとの出会い ルワンダを初めて訪れたとき、アフリカに対して自分が持っていたイメージが静かに崩れていきました。 「千の丘の国」と呼ばれるとおり、なだらかな丘が幾重にも重なる美しい風景が広がっていました。そして何より... -
技術解説
「塩素」は本当に悪者か? 水道消毒の最適解を探る
1. 塩素消毒への誤解を解く――「青天井」の嘘と現場の努力 水道水の塩素に対して、批判的な声が後を絶ちません。 「日本の水道は塩素が多すぎる」「海外と比べて基準が緩い」「上限がないから青天井だ」 ——こうした言説がインターネット上を流通し、浄水器... -
思想・原則
「スマートシティ」は誰を救うのか? ――過疎地インフラの限界と、それでも「その場所」に住み続ける人々を守る意義
序文:水道技術者としての「誓い」と「限界」 たとえ家が三軒しかない集落であっても、そこに人が住んでいる限り、水源を探し出し、水を届ける手段を考え続ける。それが、私が技術者として自分に課している覚悟です。 しかしその覚悟を意識するたびに、も... -
思想・原則
「広域化」の死角を突く災害対策。浄水場のレジリエンスを高める「ハイブリッド処理」のご紹介
1. 広域化が抱える「単一故障(シングルポイント故障)」のリスク 水道の広域化が、政策として推進されてからずいぶんとたちました。 複数の小規模水道を統合し、大規模な浄水場と広域配水管網を整備することで、経営効率を高め、水道事業の持続可能性を確... -
水道システム・インフラ
上田・長野地域「500億円」の水道広域化について提言
1. 上田・長野地域が直面する「水道の分岐点」 長野県の上田・長野地域が、水道インフラの大きな転換点を迎えています。 急速に進む人口減少による料金収入の減少、高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化と耐震化の遅れ、そして長年にわたって現場を... -
設計
小規模水道の配水管選び:ダクタイル鋳鉄管 vs PE管
1. 日本の水道を支えた「ダクタイル鋳鉄管」の功罪 日本の水道インフラの歴史は、ある意味でダクタイル鋳鉄管の進化の歴史でもあります。 引張強度と靭性を兼ね備えたダクタイル鋳鉄管は、重荷重や土圧への耐性が高く、幹線管路としての信頼性は折り紙つき...