水道水源としての地下水活用について

水道施設を新たに整備する際、その地域で最も適した水源を選定することが重要です。選定候補としては、河川水、湖沼水、そして地下水などが挙げられますが、特に「井戸水を使えないか?」という声は現場でもよく聞かれます。

確かに、日本は地質的に地下水に恵まれている地域が多く、古くから井戸が広く使われてきました。しかしながら、必ずしもどこでも井戸が掘れるとは限りません。この記事では、地下水の特性や井戸の種類、水量・水質の課題を含め、「地下水を水道に使うとはどういうことか?」を丁寧に解説していきます。

目次

水道水源としての地下水 ― 水量と水質の基本

水道水源としての地下水は開発後の水質条件にもよりますが、施設の構造が簡素化でき、ランニングコストを抑えられる点や、水の味がおいしいという点などから条件がそろう場所では採用されやすい水源です。

例えば、熊本市や東京の昭島市は市内全域の水道の100%を地下水で賄っていて、それぞれそれを「おいしく良質な水道」であることを売りにしています。また、熊本市では71万人(2022年3月の公表資料)、昭島市で約11万人(2019年4月の公表資料)に対して、給水を実施しており水量もかなり豊富です。実際、日本水道協会のHPでは、2021年度のデータでは、日本全体の浄水量の15%超が地下水で賄われており(消毒のみ=地下水と理解した場合)、これは急速ろ過浄水場*に次ぐ、浄水量であり、非常に有望な水源であることがわかります。

一方、筆者が過去に関与したある地域の事例を紹介しますと、千葉県のとある簡易水道*の更新業務に従事した際は、従来の河川からの取水を継続した場合、将来的に水源枯渇の懸念があり、地下水開発の可能性の検討を行いました。しかし、調査の結果、井戸を掘削したとしても水道として給水可能な水量が見込めないという理由から、地下水を水道水源として利用は厳しいことが判明し、地下水開発を断念しました。

水量の問題だけでなく、水質の面で地下水開発が難しいケースもあります。

水量は井戸掘削前での調査により、十分な水量が見込めるかをある程度予想することはできますが、水質は掘ってみないとわかりません。水質上もっとも問題になりそうな水質項目としては、鉄分や塩分で、次いでマンガンが考えられます。一部地域では砒素が地下水から検出されることもあります。

マンガンやヒ素は地下水に含まれると、その濃度によっては健康被害につながるので注意が必要となります。鉄分は健康被害はないものの、洗濯物が着色したり、お茶を入れると紫~黒色に変色するというような影響があります。
これらの物質は水処理により給水が可能な水質にすることはできますが、その処理コストがかさむようであれば水道事業として成り立たないということになります。

注釈

  • 急速ろ過浄水場:表流水を水源とし、流入水の濁りを薬品を使って除去し、ろ過する浄水場。日本国内での採用事例が最も多い
  • 簡易給水:給水対象人口が100人以下の水道であり、主に住民から結成される簡易水道組合という組合単位で設置され、その運用は組合員によって行われることが多い

地下での地下水のありか

そもそも地下水は地下のどこにたまっているのでしょう。私たちが日常使っている水が地下のどこからやってくるのか、想像したことはありますか?

地下の地下水の置かれている状況について、図1に示しました。

図1 地下の地層と帯水層の構造

私たちが普段目にする地表は、地面が土や砂のところもあれば、砂利のところもあったり、岩盤に覆われた地域もあります。都会だとアスファルトしか思い浮かばなくても、例えば山の中や、海岸を思い浮かべてみると、想像しやすいかもしれません。

地表と同様に、地下でも岩盤が集まっている部分や砂や砂利が集まっている部分があり、その内容によって、水を通しやすくまたためやすい地層や、水を通しにくい地層となります。

岩盤や粘土のような水を通さない地層のことを不透水層と呼び、
砂利や砂など水を通しやすく、水を貯めることができる地層を帯水層と呼びます。

例えるなら、不透水層はビニールのように水を通さない部分であり、帯水層は水を通しつつ貯めることもできるスポンジのような存在です。

地下水はこの砂利や砂から構成されている帯水層の部分に存在します。

次の章では、この不透水層と帯水層の位置関係から、水道の対象となる帯水層について、理解を深めていきます。

井戸の基本区分:浅井戸と深井戸

地下では帯水層と不透水層が重なるようにして構成されています。その中で対象とする帯水層の違いから、一般的な井戸を以下の通り区分されます。

浅井戸:地表から最も浅い不透水層の上部の帯水層部分にたまった地下水(不圧地下水*)を井戸として使う場合

深井戸:不透水層よりもさらに深い帯水層にある地下水を井戸として使う場合、その井戸のことを深井戸と呼び、その帯水層に存在する地下水を被圧地下水*と呼びます。

重要なのは、帯水層の深さ(深度)ではなく、地表に最も近い不透水層の上部もしくは下部にある帯水層から得られた井戸かで異なります。

注釈

  • 不圧地下水:大気と直接つながっており、水面が自由に上下する地下水。地表から雨水他の浸透の影響を受けやすく汚染しやすい
  • 被圧地下水:上下を不透水層に挟まれ、圧力がかかっている状態の地下水。一般的に地表の汚染から免れやすく、水道水源として利用される

地下水の水質

天からの恵みの雨が降り注ぐ地表では、私たち人間や動物たちが生活をしていますが、その営みの中で様々な排水や汚染水(トイレ排水、生活排水、農場での農薬など)が出ます。その排水・汚染水も雨に混ざり地下に浸透していきます。よって、不圧地下水をくみ上げる浅井戸の水は、人々や動物たちの営みの影響を受けやすいことが容易に想像できるます。この章ではそんな地下水の水質について、不圧地下水と被圧地下水に分けて説明していきます。

不圧地下水(浅井戸として取水)

冒頭での紹介の通り、不圧地下水はその上部の地表における人間や動物らの活動の影響を受けやすい状況です。水質項目としては、糞尿などから混入するBOD成分や大腸菌などの混入が考えられます。また、農薬などは硝酸や亜硝酸といった窒素系の物質として検出されやすくなります。一方、その地表での人間や動物たちの活動がほぼ考えられないような場所における不圧地下水は、水質リスクが少ないと言えます。

被圧地下水(深井戸として取水)

被圧地下水を水源とする深井戸の水は、不透水層によって、排水が基本入らないため、人や動物の排せつ物による汚染物質の影響を受けません。被圧地下水も当然、雨水がある地点から流入してくるため、その地点が汚れていれば汚染の可能性がないわけではないのですが、そもそもその流入個所から、対象となる帯水層まで長い年月をかけてゆっくりと到達する地下水であり、その間に、周囲の地層に吸着したりろ過したりする間に、多くの汚染物質が除去されています。

一方、吸着とは逆に、周囲の地層から溶出する特定の成分の影響を受けることがあり、鉄やマンガン、ヒ素、塩分などがこれにあたります。地下水に鉄やマンガンが含まれていても、比較的簡単に除去可能ですが、ヒ素が健康上のリスクが高いこと(除去は可能だとしても)、塩分の除去には費用がかさむことから、水質によっては、水道水源として使えない場合があります。

水道の水源として利用する場合には、水質基準をクリアする必要がありますが、厳守すべき水質基準(51項目)と留意すべき水質基準(27項目)が別に設定されています。

井戸掘削における探査と踏査

井戸掘削を実施するにあたり、掘削の位置をどのように決めるか、井戸掘削上の重要なファクターとなります。

井戸の掘削位置の決定には、以下の2つの観点から総合的に勘案して決定されるのが一般的です:

  1. 水理地質(地下水の流れや分布を専門とする地質学)の専門家による対象地域の踏査結果から得られる大局的な観点
  2. 物理探査の専門家による探査の結果から想定される地下構造データの詳細な観点

探査技術について

井戸の掘削場所の探査には、主に電気探査が用いられます。これは地中に電流を流して、地層や帯水層の電気の通りやすさの違い(非抵抗値として取得)という性質を利用し、地下構造を推定する方法です。

電気探査の種類:

  • 垂直探査:最も一般的に利用される方法で、測定点1点の垂直方向の解析を可能とします(垂直方向の線データを取得)
  • 二次元比抵抗探査:複数の点の探査を直線的に並べて同時に測定することで、地下情報を面的にとらえる、より高度な探査手法です
二次元比抵抗断面の例
二次元比抵抗断面

井戸位置決定のプロセス

地下の状況を複数の断面情報としてデータ取得することにより、以下の情報を総合的に判断して井戸掘削位置を決定します:

  • 地下の帯水層の分布範囲
  • 深度方向の帯水層の厚み
  • 不透水層と帯水層の位置関係
  • 水理地質専門家による地表踏査の結果
  • 周辺地域の過去の井戸掘削データ

このような科学的かつ総合的なアプローチにより、水量や水質の面で最適な井戸位置が選定されます。

なお、この探査により、掘削地点を決定するまで早くて1カ月程度の時間を要します。

井戸掘削における成功と失敗

「水道水源としての地下水」で触れたように、冒頭で日本では井戸を得やすいけれども、必ずしも水源となりうる井戸を得られるわけでもないということを書きました。

では、井戸掘削が成功する場合と失敗する場合とはどんなケースなのでしょうか。

その要因は、井戸を掘削した際に得られる水量と水質によります。

揚水試験と水量の評価方法

井戸を掘削した後、その井戸の水量観点での評価を目的として、揚水試験という調査を行います。揚水試験とは、井戸から実際に水をくみ上げて、どれだけの量の水が安定して取れるか、また一定時間、一定量の地下水をくみ上げた後に、その水位の回復状況などを調べる一連のテストです。

予備揚水試験実施状況
予備用水試験の実施状況

揚水試験の方法は4種類あり、それぞれ以下の順番で実施します。

  1. 予備揚水試験:短時間大き目の水量で地下水をくみ上げ、大まかな井戸の能力を確認します
  2. 段階揚水試験:予備揚水試験の結果に基づき、揚水量を一定時間ごと上昇させながら、水量と地下水位の相関を確認します
  3. 連続揚水試験:段階揚水試験の結果に基づき、評価された能力に見合う水量で一定時間連続して揚水し、地下水位の変化を確認します。
  4. 回復試験:一定時間の揚水を実施し、停止した後、当初の地下水位まで回復するまでにどのくらいの時間がかかるかを確認します。

これらの揚水試験の結果から、連続的にくみ上げても問題が発生しないこの井戸としての最適な揚水量を決定します。

この揚水量について、例えば、以下のような水量の区分を目安に、水量観点での井戸掘削の成否を判断します。実際にはその案件の内容によって、クライテリアとなる水量の設定について多少の前後はありますが、おおむね以下に示す水量で判断して合否を決めます。

表1 掘削井の水量観点での合否判定クライテリア

No.水量
(L/min)
説明判断
10掘削完了した段階で、水が出なかった井戸失敗
21~15ハンドポンプ用としても水量が少ない失敗
315~80ハンドポンプ用としては使えるけど、水中ポンプを入れて使える井戸ではないハンドポンプ用:成功
水中ポンプ用:失敗
580~水中ポンプを入れて十分に利用できる成功

水量の面で合格となった井戸は、続いて揚水試験時に採水した水で水質試験を行います。地下水そのままの水質で、「地下水の水質」で触れた、水質基準内の水質であることが確認されたら、合格です。

また、何らかの水質項目について、仮に水道基準と照らし合わせてある項目がが超過していたとしても、その項目についての水処理施設を設置して、トータルの建設費やランニングコストが想定内であれば、合格となります。

しかし、水質が悪く、また水処理コストが想定以上に係るような場合は、たとえ十分な水量の井戸でも不合格となります。

井戸掘削は最後は博打?その不確実性をどう見るか

「井戸掘削における探査と踏査」で記述した通り、井戸掘削にあたっては、様々な観点で調査し決定した位置で、井戸を掘削するのですが、最終的に成功井が得られるかどうかは、どうしても神頼みとなります。

井戸掘削における失敗のリスクを軽減するために、周辺での井戸掘削データの解析(既存資料調査)や、周辺の地形・地質状況を踏まえた周辺地域の地表踏査に、電気探査などいろんなデータを積み上げて総合的に判断した結果であっても、最後の最後には、掘ってみないと地下の様子は最後まで分からないからです。また、掘削後、水量面では満足したものの、水質検査を実施した結果、思いもかけない水質の水でかつ、その処理に高額な処理費用が掛かるようであれば、その井戸は使用できないという判断をせざるを得ない場合もあります。

一度に100本の井戸を掘削し、80本、90本の成功井を得ることを目標とするような大型プロジェクトであれば、1本の失敗井が出たとしても、その情報を次の掘削に反映し、さらに確実性を引き上げるような措置ができます。一方、1本の井戸だけを掘削するような業務では、どうしても最後は神頼みとなってしまう側面があり、お客様にはその点を理解いただく必要があります。

井戸掘削に成功し、井戸内部を洗浄している状況
井戸掘削に成功し、井戸内部に空気を吹き込みつつ井戸内部を洗浄している状況

井戸の構造

浅井戸の構造

皆さんが井戸に対して抱くイメージは、お城の庭に掘られた井戸に、毎朝木桶を落として、カラカラとロープを引っ張りながら水をくみ上げるような、ある程度の幅があり、上からのぞけば水面が見えるような井戸ではないでしょうか。

浅井戸の使用イメージ
浅井戸の使用イメージ

このイメージは、ほぼ浅井戸の構造に相当します。主な特徴は以下の通りです:

  • 間口は1m~2m程度
  • 開放型の井戸で、必要に応じて蓋をして使用
  • 上から覗くと水面が見える

深井戸の構造

一方、深井戸は全く異なる構造を持っています。掘削後には、以下の一連の工程で井戸を仕上げます:

  1. ケーシングの挿入
    • 井戸の掘削穴の壁面の土砂崩壊を防ぐために、即座に塩化ビニル樹脂製のパイプ(ケーシング)を井戸に挿入
    • パイプには通常の壁面のものと、スリットが開いたタイプ(スクリーンパイプ)の2種類を組み合わせて使用
    • スクリーンパイプは帯水層部分に設置し、地下水を取り入れる役割を果たす
  2. 砂利充填
    • ケーシングと井戸壁面の間に砂利を充填
    • これにより細かい砂などが井戸内に流入するのを防ぎ、地下水のろ過効果も得られる
  3. 遮水処理
    • 地表面からの汚水の流入を防ぐため、充填した砂利の上部に粘土やセメントを流し込む
    • この処理により表層からの汚染物質の侵入を防止
  4. 井戸上部の保護
    • 井戸の上部はコンクリートと鋼製の蓋で覆い、第三者が誤って井戸内部を汚染することのないよう保護

深井戸は、このようにケーシングパイプを挿入するその構造から、「管井戸」や「チューブウェル(tube well)」と表現されることもあります。

井戸構造図
井戸構造(クリックで拡大)

構造の違いと水質への影響

浅井戸と深井戸の構造の違いは、水質の保全にも大きく影響します。深井戸の密閉された構造は、表層からの汚染物質の混入を防ぎ、より安全な水質を確保するのに役立っています。このことは特に水道水源として利用する場合に重要な要素となります。

一方、深井戸は掘削後に、井戸の掘削穴の壁面の土砂の崩壊を防ぐために、即座に塩化ビニル樹脂製のパイプ(ケーシング)を井戸に挿入し、井戸の壁面の損壊を防ぐ構造となっています。パイプはその壁面が通常のものと、スリットが開いたタイプのパイプと2種類を組み合わせて、帯水層から水を取り入れることができるようになっています。このパイプとスクリーンパイプのことをケーシングと呼びますが、そのケーシングと井戸壁面の間に砂利を充填します。さらには、地表面からの汚水の流入を防ぐように、充填した砂利の上部では粘土やセメントを流し込みます。その上で、井戸の上部は、コンクリートと鋼製の蓋をして、第3者が誤って、井戸内部を汚染したりすることのないよう保護を行います。

深井戸は、掘削後にケーシングパイプを挿入するその構造から、”管井戸”や”チューブウェル(tube well)”と表現されることもあります。

掘削後に井戸上部の保護が完了した状態

井戸の概略掘削コスト

井戸の掘削にはそれなりの金額がかかります。

浅井戸と深井戸でもコストは変わりますが、ここでは①深井戸の掘削と、②その掘削位置を決めるための探査のコストの一例を紹介します。

条件によっても金額は変わりますし、深井戸の掘削金額は15年ほど前の海外でのコストを日本円に換算しているので、実際の日本での掘削コストとは変わってくると思いますが、あくまでも金額感として参考としてご覧ください。

井戸掘削コストの一例(掘削深度100m)

■ 探査費用:約300万円
 - 既存資料調査、地表踏査、探査・解析・報告書
■ 井戸掘削費:約300万円
 - 掘削機械の搬入・撤去:約100万円
 - 掘削工(100m):約200万円
■ ポンプ・付帯設備:約500万円~
 - 水中ポンプ、配管、制御盤、ポンプ室建設 など

◎ 合計:1,100万円~

深井戸の探査業務

過去に、地下の4断面を調査し、井戸の掘削場所を決めるための探査を行いました。その時の費用では、既存資料調査、地表踏査、探査・解析・報告書作成までで、300万円ほどでした。

深井戸の掘削費

掘削費用に含まれるのは、以下のような費用になります

①掘削機械の搬入費、撤去費:100万円

②井戸掘削費:200万円

  • 掘削費(掘削深度により異なります)
  • 井戸検層(掘削後にケーシングパイプとスクリーンの位置を決めるための調査)
  • ケーシング設置費
  • 砂利や粘土の充填費
  • 井戸洗浄と揚水試験
  • 水質試験
  • 井戸上部の保護工
  • 井戸掘削報告書

費用感としては、以下のような感じとなります。なお、この井戸掘削費には、成功井を得られた後の水中ポンプの設置や、ポンプ後の配管や制御盤などの設置費用は含まれておりません。

ポンプ・付帯設備

井戸掘削後、給水規模に合わせた水中ポンプを設置し、その制御盤、配管(ポンプ室内)を布設し、制御盤と水中ポンプ部をポンプ室を建設して覆うとすると、最低限でもさらに500万円は必要となるでしょう。

地下水利用の留意点

地下水開発が完了し、深井戸の給水施設建設後は、水質がそのままで水道品質に収まるような井戸なら、基本的に井戸のくみ上げのための電気代と少しの消毒用の薬剤、定期的なポンプの整備費用のみで運用が可能なため、ランニングコストが圧倒的に安い給水施設となります。

建設費用はそれなりにかかりますが、その後、長期間(50年~100年)使用可能であれば、1年あたりに均すとかなり低予算の給水施設になります。

一方、どのようなタイプの給水施設でも同じですが、さまざまなリスクがあることを踏まえた適切な維持管理が求められます。例えば、地下水給水施設には以下のようなリスクが存在します。

  • 水質が将来的に変化するリスク(塩水化、鉄分・マンガンなどの混入)
  • 地下水くみ上げ過剰による、地盤沈下を引き起こす可能性
  • 地震による地下構造の変化に伴う、地下水の枯渇や流路変化のリスク
  • 上部の機械設備の故障:ポンプや制御機器のトラブル、定期的なメンテナンスの必要性

ただし、これらのリスクはどのようなタイプの給水施設を建設したとしても、それぞれに特有のリスクが存在します。以上に留意して、適切な運用を行っていくことが肝要となります。

まとめ

今回は、給水施設の建設に際して、地下水を水源とする場合の留意点や井戸の構造、建設方法からコストまでをご紹介しました。一部、専門的すぎる部分は説明を割愛している部分がありますが、おおむね井戸建設の全体像をとらえることができる記事なったのではないかと思います。

もし、さらにこの分はどうなっているの?とかここについて、もう少し詳しく教えてほしいというご意見がありましたら、お問い合わせからメッセージをいただけますと早めに対応いたします。

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